小回り大回りより難しいのはなぜ? 上達のヒントは板の進む方向
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スキー狂のみなさん
スキーの級別テスト(1級・2級)やプライズテスト(テクニカル・クラウン)
の合格に向けて取り組んでいるスキー狂のみなさん・・目標に向かって取り組んでますか?
検定会の滑りを観て、
級別テスト2級や1級、更にプライズテストでも
比較的 大回り の点数に比べて
小回りの点数が合格点を得られていないように感じます。
小回りについて自論を展開します。
パラレルターン小回り
パラレルターン小回りですが
高鷲スノーパーク SAJスキースクールで
検定会やレッスンを行っている中で苦手な
スキー狂が多いと感じます。
同じく小回りで滑る不整地小回りなどは
更に苦手なスキー狂が多いのではないでしょうか。
以下に項目を示します。
1.大回りとの違い
2.基本技術
3.滑り方
①ずれ主体
②ずれ プラス 切れ
③切れ
以上を展開します。
1.大回りとの違い
大回りとの違いですが。。
先にも記載したように
検定会の受験者で大回りの合格点の獲得率に比べて
小回りの方が低いと感じます。
級別テスト2級からカービングターンを行う受験者も多く、
級別テスト1級以上であれば殆どのスキー狂が
カービングターンで大回りを滑っているようにも感じます。
大回りが合格点に達している受験者が多いのは、
普段から大回りを練習していることもあるかもしれませんが、
大きくは二つの理由と感じています。
一つ目は道具の発展です。
カービングの板が主流となり
20年程度が経ちスキーの板も従来の板に比べて
ずれが少なく爽快にターンができるように
進化していると思います。
多くのスキー狂が主に履いている板である
オールラウンド用、小回り用の板であれば、
以前のカービングの板の前の細長い板のころに比べて
板の長さが短くなり、回転半径も小さくなっているため
扱い易く操作性も良くなり、、
短くなっているが高速安定性も上がってきていると思います。
ターンの質にこだわらないのであれば、
上体を傾けるだけでターンを行うことができて
ターンの深さも上体の傾きの加減で簡単に操作することができます。
これにより板を縦方向に走らせる洗練された滑りが
従来の板に比べて比較的簡単にできるようになったのではないかと
考えます。
二つ目は動きの大きさです。
大回りはターン弧も大きいことから
身体の動きも大きな動きでスキーを操作します。
技術の奥は深いと思いますが、
検定会で合格点を獲得する技術を習得しやすい
のだと考えます。
これらに比べて小回りは
板の性能や小回り専用の板を活用することで
雪面からの圧を得られやすく、
適度な板の反発で小回りでのターンを行いやすくなっては
いるのですが、
大回りに比べてエッジを雪面にかけて滑る
カービングターンのずれの少ないターンではなく、
比較的ずれを多く使うターンであり、
斜面によって操作を工夫する必要があるから難しいのだと
考えます。
大回りに比べターン弧も小さく、
動きも速く、小さい。
更に細かい操作も必要となるため
難易度は大回りに比べて上がっているように感じる。
動きが速いということは、
大回りと同じように
切り替え→谷回り→山回り
を行うが、この繰り返しも速くなるため
操作も速くなり、
雪面からの圧変化や力の強弱、力の方向の変化も
速くなる。
このため、早く小さい動きができるように
上体は斜面下方向のフォールラインを向くこととなるが、
このときに身体が遅れることで後傾となり
操作が満足にできない。。
これにより過度な山回りでのブレーキング操作や
このブレーキング操作による板の反発で操作を継続する
ことができなくなり暴走となっている場合も少なくないと
思う。
2.基本技術
基本技術ですが。。
プライズテストでの大回りは
カービングターンでずれが無いターンで
構成しスピードの次元を高く滑走すると思います。
スーパー上級者であれば
小回りでもカービング要素の多いターンで
フルカービングに近く滑走もあるのかもしれませんが、
級別テストやプライズテストの合格に向けて取り組んでいる
スキー狂の多くはずれを活用して
小回りを構成することとなると思います。
ずれをどのように発生させ、どこで、どのように
活用するのかが小回りの洗練度合いに大きく関わっていると思います。
小回りで検定の見栄えの良いターンは。。。。・・・大回りもですが・・・、、
丸いターン弧を描き、
常に斜面下方向に滑走すると同時に左右にも動き続けることです。
左右への動きが無いターン。。例えば・・・
山回りでブレーキング要素を多く活用した
操作を行うと。。。
ブレーキングは主に落下する方向に対して板を横に向けて
雪面の抵抗を多くして減速すると思いますが、
この操作を行うと板は山回りでフォールラインに向かって
比較的真っ直ぐ下方向にずれ進んでしまうと思います。
このときに左右の移動がなくなるため、
検定員からは動きが止まっているようにも見えます。
斜面下方向に滑走しつづけ、左右の動きも見せるためには、
丸いターン弧を連続する。。。
板の縦方向の要素をターンの最中 常に持ち続けるのが
検定で高得点に繋がると思います。。
・・・・で。
縦方向の要素を多く・・なのですが。。
縦方向だけの要素で滑るとカービングになります。
これは難易度が凄く高いので、、、
先にも記載したように、
縦方向の要素を含んだずれを活用します。
まず。。。
雪面に対してブレーキング要素の多い板の使い方は
進行方向に対して板を真横に向けることです。
これでは板の縦の要素を含みません。
一番ブレーキング要素の少ないのは
進行方向に板のトップが向いて、
トップとテールが同じラインを通過する板の使い方
だと思います。
直滑降はフォールラインに対して
真っ直ぐ下方向に向かって、、
板のトップはフォールラインに向いて
テールもトップの滑るライン上を滑っていくと思います。
進行方向に対して板を真横にするとブレーキング要素が
一番大きくなり、縦方向となると一番ブレーキング要素が
少なくなる。。
この間の領域を使い板をずらしていくのが、
板の縦に進む要素を含みながらターンをすることが
できると思います。
雪面に対して一番ブレーキング要素の大きい
真横から進行方向に対して板のトップを
少し向けてやるだけで板のトップに進む要素が含まれます。
ターンで導入する場合は
進行方向に対して板を真横に向けた状態から
進行方向に対してトップを向けていくイメージより、
ブレーキング要素の一番小さい
進行方向に対してトップとテールが同じライン上を
向いて滑る縦方向の要素が最も多い状態から
板を横に向けてブレーキング要素。。スキーの板が進行方向に
対して横に進む要素を盛り込むイメージがいいと思います。
車を例にとると進行方向に対して板が真横はブレーキ。
進行方向に対して縦方向の要素を保ちながら滑るのを
エンジンブレーキみたいなイメージです。
進行方向に対して板の縦方向の要素を含みながら
横方向の要素を持たせてターンを行うためには、
滑走しながら回旋を用いて進行方向に対しての
板の方向を変えてやります。
トップを中心にテールを大きく動かして振ってしまうと
縦方向の要素は含みますが、
ターン中にトップの動きが少なく、
比較的縦に進む要素が少なくなります。
ターン弧を描きながら縦方向の要素を多く見せるには
板のセンターを中心にトップとテールを同時に
動かすピポット操作による回旋が有効だと思います。
小回りの技術向上、、洗練させ滑りの質を向上させるために
ピポット操作を活用して
板の縦方向の要素を含みながらブレーキング要素を持たせて
スピードオーバーとならないように制動するのが
効果的だと思います。
3.滑り方
滑り方ですが。。
どんな時にどこで横方向の要素を持たせて
制動するかを以下に示します。
①ずれ主体
ずれ主体ですが。。
ターン全体に板の縦方向に対して横方向の要素を持たせて
谷回り も 山回りも全部ずらして滑ります。
急斜面ではこのような滑り方がいいと思います。
谷回りから ずらすことで 山回りでの負担を軽減します。
ブレーキングを一番行いやすいのが山回りなのですが、
ここでのブレーングの要素に多く頼ると
板が進行方向に対して横方向の要素が大きくなり
操作後の雪面からの板の反発も大きくなります。
谷回りから ずらしていくことで 山回りの負担を
軽減しターン全体でスピードをコントロールします。
山回り でのブレーキング要素が軽減されれば
雪面からの反発も少なくなり、
谷回り でのずれも活用しやすくなります。
ターン全体でずれを活用することで
リスクを減らすことができます。
特に谷回りでのずれが活用できないと
山回りの負担が大きくなり、谷回りでの制動・・ずれも
活用しにくくなるため、、
谷回りのずれ・・重要だと思います。
②ずれ プラス 切れ
ずれ プラス 切れ ですが。。
切れ と表現していますが
ずれを少なくと考えてください。
緩斜面で滑りやすい雪や斜度が厳しくて埋まりやすい雪、、グサグサの雪は
山回りで横方向の要素を多くすると
雪面に対しての抵抗が大きくなり詰まって失速や
最悪の場合は転倒の可能性もあります。
埋まりやすい雪、グサグサの雪は特に
板の横方向の要素が大きいと板が進まないため
次のターンに進むために
踏み替えやジャンプターンなどの操作も
使わないとターンできない場合もあると思います。
このため山回りで ずれの要素を少なくして
次のターンに繋げるのがいいと思います。
緩斜面では滑りに、、スピードにも余裕が出てくるので
山回りでは滑走スピードを保つために
ずれを少なくする操作も有効だと思います。
プライズテストではスピードの次元も上げながら
スピードの調整も行うこの滑り方がベストだと思います。
③切れ
切れ。。。ですが。
谷回り も 山回りも ずれを少なく
滑るイメージです。
緩斜面や春の雪などのずぶずぶの雪では
板の横方向の要素を多く持たせていくと
失速してしまいます。
このような場合には谷回りも 山回りも
ずれを少なくして
縦方向の要素を多く活用し滑るのがいいと思います。
春の雪であると
雪が緩み非圧雪のようになってしまいます。
この雪に対して板を横に向けると
グサグサの小さい起伏を越えることができずに
転倒してしまうリスクもあります。
板を縦方向に進めることで滑走スピードも上がり
外力も使えるようになるので
滑り易くなると思います。
まとめ
小回りでずれを活用して上手く滑ろう的に展開しましたが、
進行方向に対して横方向の要素を持たせることで
スピードコントロールすための制動を行う概念は
大回りも同じです。
難しい技術に感じるかもしれませんが。。。
スキーを初めて一番最初に覚えた
ターンはプルークボーゲンだと思います。
プルークボーゲンはスピードをコントロールするために
脚の開く度合いを調整し滑ります。
ブレーキの要素を多くするのであれば
脚を沢山開きます。
・・・・?よくよく考えると進行方向に対して
脚を開いて板の横方向の要素を大きくしてやれば
ブレーキの要素が多くなります。。。
そうです。。。プルークボーゲンの外脚で
すでに進行方向に対して板の横方向の要素を調整しながら
板の縦方向の要素を含みながらターンしていると思います。
もう一歩手前のプルークファーレンも
進行方向に対して両脚でプルークの開脚の幅を変えて
横方向の要素でブレーキングの要素を調整しています。
スキーの基本は初心者も上級者も同じだと思います。
この概念を小回りでも活用する。もちろん大回りでも活用できます。
ターン全体で進行方向に足してのスキーの板の縦方向と横方向の
要素をイメージしてスピードをコントロールすることで
リスクを減らし見栄えがする滑りができると思います。
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